2026/6/7 -岐阜・じゅうろくぷらざ- セミファイナル、ファイナル(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
【57.5kg契約6回戦】
ハンマー・タク(岐阜ヨコゼキ) vs ○ ハリマオ 宮﨑(緑)
6R判定 0-3(56-57、56-57、55-58)
いきなりのダウンシーンで幕を開けた試合。
タクの痛烈なアッパーが突き刺さった。
時折距離を取ろうとする宮﨑だが、しつこく追いかけてその距離を潰すタク。
お互いに頭をつけてのファイトとなるが、
小さくポジションを変えながら手を出していく宮﨑の回転が上回るか。
タクが大きく空振りすれば、その隙を逃さずコンビネーションを叩きつける宮﨑。
タクは至近距離で強烈なボディとショートアッパーで対抗。
試合が進めば進むほど二人の撃ち合いに熱が入っていく好試合となった。
マイジャッジは57-56で宮﨑。
公式ジャッジも3-0で宮﨑を支持し、ダウンを挽回しての勝利。
タクの拳には夢がある。
浪漫に溢れた一撃は第1Rに火を噴いたが、
そこを耐えきった宮﨑が熾烈な戦いを制した。
簡単な試合ではなかったからこそ、今後に期待できるようにも思えた。
この試合でA級昇格、ここからさらなる強敵が立ちはだかるグレードへ。
「このままでは通用しない」というコメントを残したが、それはもちろんだ。
登れば登るほど強い相手がいる世界。
「このままでは通用しない」場所へ登り、通用する強さを手に入れていく。
より強くなり、そしてA級で暴れる姿に期待したい。
しつこく追いかけ、距離ができれば大きなパンチを振り込んですぐに密着。
試合自体はタクの世界観で動いていった試合だったと思える。
この展開の中で、どうパンチの回転を挙げていくか…。
プロ1勝で上々の選手とも思えたタクのデビュー当初。
敗戦と成長を重ね、B級昇格…
まさかここまで来るとはの想いと同時に、よくやったと…充分だと。
それが、まさかB級勝利まであと一歩、A級を期待させるような戦いを演じた。
これがハンマー・タク。
じわじわと、じりじりと…見ているものの期待値を上回り…
気が付けば多くの人がタクの勝利を願って握りこぶしを作っている。
もしかして…タクがまたやってしまうのではないか。
タクが見ているものをA級昇格の夢を抱かせた試合。
まだまだこの男が演じる極上の物語は終わらない。
ハンマー・タク 14戦4勝(3KO)9敗1分
ハリマオ 宮﨑 12戦5勝(2KO)4敗3分
【ライト級8回戦】
佐伯 瑠壱斗(岐阜ヨコゼキ) △ vs △ 並木 翔冴(宮田)
3R負傷ドロー
いきなり強烈な拳をぶつけ合う立ち上がり。
しっかり足を踏んばって、ミドルレンジから踏み込んでの危険な戦い。
数多くとらえていたのは並木の方だが、佐伯も落ち着いて対応。
2Rには激しい撃ち合いへと発展していく中
コンビネーションの回転で佐伯が上回ったか。
3Rにはさらに撃ち合いが激しくなる中、
今度は並木が痛烈な右を浴びせて優勢を印象付ける。
そんな中、佐伯が右目上をバッティングカット。
ドクターチェックが入るが試合は続行。
出血量が多い中、試合を決めに行った佐伯。
撃ち合いに行き、並木もそれに応じる。
しかし、2度目のドクターチェックで試合はストップ。
試合前半のため試合は引き分けとなった。
ここまでマイジャッジは29-28で並木。
この試合時点、佐伯は日本13位にランキングされており、並木にとって大きなチャンスだった。
拮抗した試合だったが、後半は経験に勝る方が優位なもの。
佐伯にとっても、久々の勝利のチャンスだった。
何より自分が看板となるホームのリングで不完全燃焼の決着には悔しさがにじみ出ていた。
試合をさばいた井上レフリーは、カットを容赦なく止める。
傷が癖になって戦えなくなることを憂慮する。
自分が選手だったからこそ、ボクシングを奪われる苦しみを知る。
守ればいいのは命だけではない、その選手の競技人生も守りに行く。
何のためにこの試合が止まったのか…。
佐伯には完全燃焼を望みたい。
まだまだ、佐伯のキャリアは続いていく。
そして、自らの拳でこのランカー挑戦を勝ち取っての舞台だった並木。
トラブルによってそのチャンスを掴むことはできなかった。
しかし、負けたわけではない…手ごたえがあったのなら、それは今後に生きるはず。
次のステップであるランキングを勝ち取るために踏んだ試合としてほしい。
佐伯 瑠壱斗 21戦11勝(3KO)6敗4分
並木 翔冴 15戦7勝(4KO)5敗3分
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