2024/11/03 -富山・富山産業展示館テクノホール- ファイナル(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!

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【女子アトム級4回戦】
石黒 紗良(トヤマ) vs 鎌田 真央(升田)


リマッチとなったこの試合、初戦と同じくひと周り小さな体で飛び込んで鎌田。
突進する鎌田に強烈に拳を合わせていく石黒。
身長で下回る鎌田の額が石黒の顎に衝突する場面もあり、やりにくさは満点。

前回と同じ展開ながら、鎌田の右ストレートは前回以上に伸びてくる。
思い切り振りぬくその右は強烈そのもの。
足を止めて迎え撃つ石黒に、鎌田は被弾を重ねても全く止まらず。

前に出て押し込むのは鎌田だが、石黒もヒット、手数で負けず。
1Rこそ石黒が的確さで上回るが、2Rからはスイングラウンドが続く。

鎌田が仕掛けるファイトの構図にはなっているが、撃ち合い事態は互角。
離れようとする石黒の腕を抱えて捕まえる場面もあり、
反則スレスレではあるが、これもまた上手さ。

試合は怒涛の撃ち合いへとなだれ込み、
会場はメインイベントにふさわしい熱気の中で試合終了のゴング。


マイジャッジ 39-37 石黒


公式ジャッジ

39-37 鎌田
38-38×2 ドロー

前回の引き分けから、何か対策を立てたわけではないように思えた鎌田。
伸びてくる強烈な右を携え、自分のボクシングを伸ばして石黒を上回りに来た。
そしてより強くなって乗り込んできた鎌田に対し、初戦と同じく引き分け。
これで3戦続けて勝ちに届かずだが、石黒が力を伸ばした証明でもあると感じた。

不器用な突進ボクサーにも見える鎌田だが、随所にうまさも見せた。
止まらぬ手数、押し込むフィジカル、秀でたものはたくさんある。
引き分けは多くも負けなしの戦績も納得の戦いぶりだった。

鎌田に付き合わされたわけでなく、足を止めて迎え撃った石黒。
勝利には届かなかった、しかし、堂々メインイベンターとして、この日一番の熱戦を演じた。
熱い熱い富山のヒロインが、この引き分けをもってB級戦線に飛び込んでいく。

石黒が大きくなればなるほど、富山のボクシングは大きくなるはず。
彼女の未来をワクワクしながら迎えていきたい。

石黒 紗良 5戦2勝(1KO)1敗2分
鎌田 真央 4戦1勝3分

 

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