コロナウイルス肺炎と中日本ボクシング観戦記について(雑) ボクシング選手名鑑ピックアップ! 2020/04/05
コロナウイルス肺炎の流行により、中止期間が延々と伸びているボクシング興行。
中日本ボクシング観戦記も、今年は2月の1興行のみの掲載で止まっております。
政府からのイベント自粛要請でボクシング興行の中止が決定した瞬間、
その決定に対してあがったのは多くの不満の声でした。
ボクシング界はまずは3月15日までの興行全てを中止か延期とすることを決定。
まだこの時点では、日本中の危機感も薄く、「よくわからない伝染病」だったコロナウイルス。
「大袈裟だ」「関係者の生活もある」
翌週に試合が決まっており、減量に入っていた選手もいました。
選手たちのその試合に向けた努力が吹っ飛んでしまう。
僕自身も大阪の興行に向かう予定で選手からチケットを購入しており
選手自身からお詫びの連絡を貰いました。
選手自身は何も悪くないのに…そこまでの数か月が吹っ飛んでしまったのに…。
自分のことをさて置いて、まずはその試合を楽しみにしていたファンたちに向かって
事情の説明と謝罪に奔走している様子がうかがえました。
ボクシング界の問題ではなく、政府からの要請。
ここに反発することは、ボクシングという競技自体が世間を敵にまわす可能性もあり
興行の中止は致し方ない決定だったと感じます。
自分自身、3月は毎週末、観戦に飛び回る予定だった為、残念で仕方ない思いに駆られましたが…。
ここでの興行主の判断には様々なものがありましたが、
即座に会場を抑え、延期日時を決定した興行もありました。
しかし…中止期間は3月いっぱい、4月いっぱい、5月15日…とどんどん伸びていきます。
その度に、試合日程は先延ばしにされ、選手がコンディション作りのターゲットとする日は
どんどんと先送りされていきます。
欧州や米国では凄まじいスピードで状況が悪化し、
日本では大物タレントの死をきっかけに、一気にこの病気に対する危機感が高まります。
「高齢者は重篤な症状に陥る」と言われますが、
日本は世界で類を見ないほど、高齢者の比率が高い国であり
感染爆発が起これば、ニューヨークやイタリア以上に悲惨な状況になる可能性は否定できません。
自分は医療関係者ではありません。
素人の感覚ながら、そう感じています。
一部の興行主が行った、即座に代替日程を設定する手法は、
結果的には裏目に出たと言っていいでしょう。
ただし、その判断を行った時点では、その選択は間違いなく選択肢の一つではありました。
僕はこの判断を否定したくはありません。
この疫病の危険性や、感染拡大について、
ここまでに発展すると予想していた人がどれ程いたでしょうか。
それ以上に、当時は「不安を煽るな」という声の方が主流でした。
それが、様々な情報が更新され、状況が変わる中で、世間の声も変わっていった。
当然です、元の情報が変われば、答えは変わってしまいます。
1+1 が 1+2 に変われば答えは 2 から 3 に変わります。
コロナ対応についての計算式は 1+x の状態でした。
いまだに、 x の解は出ていないのかもしれません。
コロナウイルス肺炎の全貌は未だに見えず、そのもたらす最終的な影響も予測が立たない。
状況に応じて、これからまた、世間の声は変わるのかもしれません。
それぞれがそれぞれの立場の努力の中で行った興行延期の繰り返しは
それに向けて準備する選手の負担も鑑みて、批判されてもいます。
繰り返しますが、僕自身は、この経緯について、否定したくないと思っています。
それぞれがそれぞれの努力の中で、そう判断して行ったことです。
逆に早期収束や、コロナがこれほど危険ではないもの…だったとしたら
即座に興行を再開できる準備を整えたその判断は称賛されるものだったでしょう。
情報が出揃っていない段階で求められた判断。
そんな中での判断の答えの正否は、「しょせん結果論」でしか語れないのです。
ただし、これ程に状況が悪化した現状、興行延期の繰り返しはもう避けざる得ないようにも思います。
「確実な再開時期を設定しろ」と言われれば、収束後○ヶ月という答えしか出せないでしょう。
いつ収束するのか、当てずっぽう以外で予想できる人はいません。
これから、責任のある人々が、その責任の中で様々な判断をしていくでしょう。
しかし、元の数字( 1+x )は変わり得ます。
状況が変われば答えも変わる…。
自分が過去にした判断に固執することだけは避けて欲しいと思っています。
そして、僕自身も一つ判断をすることにしました。
申し訳ありませんが、ボクシング興行が再開したとしても、
コロナ関連にある程度見通しがつくまでは、ボクシング観戦を控えます。
うちには6歳以下の娘が三人います。
うちのマンションは、その子供たちを可愛がってくれる年寄りが沢山います。
自分の親の助けが得づらい環境の中、手を差し伸べてくれたのは
同じマンションに暮らすお年寄りたちでした。
子供が泣き止まなければ、その泣き声に耐えられなくなった隣のおばあちゃんが
うちに飛び込んできて、「うちに来る?おばあちゃんと一緒に遊ぼうか」
…なんて言って子供をさらっていきます。
ご機嫌になった娘は、「お父さんより隣のおばあちゃんが好き」なんて平気で言います。
うちのマンションの下の階に暮らしていたおじいさんに、
「いつもうるさくしてすいません。」と謝ったとき、
「子供はうるさいもんだ!そんなことでいちいち謝るんじゃない!」とガチギレされました。
近所のジジババに助けられながらの子育てでしたし、これからもそうだと思います。
僕がコロナウイルスに感染すれば、恩人たちの命を危険にさらします。
何もしなくてもかかるかもしれない…だけど、可能性を下げることはできます。
だから、この疫病が収束するまでは、僕はボクシング観戦には行けません。
また、ボクシング観戦ができる日がいつになるのか。
1年後か…2年後か…。
ライフワークとしてきたことを奪われ、心をえぐられる思いです。
中日本ボクシング観戦記を楽しみにしてくれている方々には本当に申し訳ない思いです。
何卒、ご理解いただければと思います。
戦う選手たち…、興行が再開された後も、しばらくは見に行けないかもしれません。
どうか、自分の思う素晴らしい試合をしてください。
自分自身が描く、 “こうでありたいボクサー” でいてください。
チケットも買わずに勝手な話ですが、自宅から活躍を祈っています。
コロナが落ち着けば、必ず現地観戦には向かいます。
子供の頃、夕方になって友達と別れるとき。
明日もまた会えるのがわかっていても、無性に寂しい気持ちになることがありました。
今、ちょうどそんな気持ちです。
だから、そんな時にかける言葉と同じ言葉で括ろうと思います。
「またね。」
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