2023/09/09 -愛知・名古屋国際会議場- 前置き(中日本ボクシング観戦記) ボクシング選手名鑑ピックアップ!
前のかみさんの家にあった荷物を現在の住所にうつさなければならない。
離婚するとき、ほぼほぼ全財産を置いて飛び出した。
握りしめたのは転居費用のみ。
他には生活するのに必要なモノと、ボクシング関連の必要なモノだけ。
家族が暮らした賃貸マンションにはそのまま、僕以外の家族と、その生活が残っていた。
詳しい話は聞いていない。
年老いた親族の面倒を見るのと合わせて、そちらへ移るようだ。
既に土地も家もある。
家賃がかからない環境に移れることは、今後の生活にもプラスになるだろう。
元々自分の荷物などほとんどなく、全ては家族の共用物だった。
僅かに残った自分の荷物を現在の拠へと移していく。
少しずつ少しずつ、11年生活してきた環境が解体されていく。
僕と妻が作った家庭は、今目の前に映る残骸のようなもの。
あぁ…うまくやれなかったな。
結婚する前はどうやってたっけ?
独身になって色々と思い返す。
これまで家族にあてていた時間がぽっかり空く。
離婚してからしばらく、その時間は仕事に没入していたが、9月に入ってふと時間が空く瞬間ができた。
この時間にボクシング選手名鑑の作業に没頭すればいいのだが…。
ガス欠気味にもなりつつあり、少しペースを落としている。
ここで無理をするのもよくない…続けていくことが重要だ。
環境の変化にまだ適用できていない状況もある。
現役ボクサーが引退してしまう前に、古い時代のボクサー達がまだ生きているうちに…
相変わらずの焦りはあるが、その気持ちを少し抑えて、
外に出るなり自分の時間を作ろうと思っている。
…が、昔は暇で金のない仲間が沢山いた。
金山総合駅南口に行けば、誰かしら知った顔がギターを弾いていた。
今はもうみんな家庭を持ち、パッと会えるような相手はいない。
やっぱり、ボクシングしかないかぁ…。
ふと、田中 蓮志(トコナメ)の顔が思い浮かんだ。
全日本新人王になってせきちゃんに「ボクシング選手名鑑」の
ワッペンを入れたいと言ってくれていたそうだ。
新人王戦にはエントリーだけし、トーナメントが開幕する前にこの世を去った。
せめての思いで、ボクシング選手名鑑のワッペンをご家族に贈った。
僕を必要としてくれたボクサーだった。
ボクシングは僕を必要としてくれる。
僕を必要としてくれるボクサーがいる。
僕の「頑張れ」を喜んでくれる選手たちがいる。
僕はボクシングに依存している。
居場所がそこにしかないようにも感じている。
ボクシングが僕に居場所を与えてくれている。
さて、ここでいつもの前置き。
自分はファンではあるが、熱狂的なマニア程の肥えた目を持ってはいない。
自分より凄いと思えるファンはそこらじゅうに転がっている。同じ試合を見ていても、違う感想を持つファンもいるわけで…。
ここに書いたことが正解ではないと…。
それだけは認識した上で、読み進めていただきたい。
国際会議場の前で待ち合わせた観戦仲間と合流。
選手に変わってチケットを捌いている方、購入させていただき一緒にボクシングを見る。
様々な人たちが、様々な愛の形でボクシングを支えている。
選手たちがその思いを全うできるよう。
きっと自分と同じような人たちが沢山いる。
ボクシング会場には、ボクシングしかない人達が沢山いる。
よくわからない安堵感と高揚感に包まれる中、
第1試合選手がリングに呼び込まれていった。
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