2024/10/12 -愛知・愛知県国際展示場- セミファイナル(中日本ボクシング観戦記)　ボクシング選手名鑑ピックアップ！

【スーパーフライ級8回戦】
政所椋(KWORLD3)　vs　アルビン・カミケ(比)

小さな体で思い切り飛び込んで来るカミケ。
政所が強烈にアゴをえぐっても止まらず、
ボディを思い切り撃ち込んで来る。

体ごと突っ込んで来るカミケに試合は少し荒れ気味に。
政所を抱え込んで持ち上げたカミケに減点が入る。
試合を落ち着ける意味にも見えるレフリング。

2R、突っ込んで来るカミケにも慣れて来たか、
強烈なボディを中心にアッパーで顔面を跳ね上げる政所。
思い切り飛び込むカミケ、頭が激しく当たる場面も目立つ。

3R、ボディを交換し合った立ち上がり。
頭を下げて突っ込んで来るカミケに、巧みにアッパーを撃ち込む政所。
さらに強烈にボディをえぐっていく。
飛び込むたびに強打に襲われ、徐々にカミケのトライの数が減って行く。

4R、ワンツーを飛ばしていく政所。
ラウンド序盤は入って行けないカミケ、時折飛び込んでヒットを奪っても浅い。
ラウンド中盤には密着したところから巧くアッパーをヒットさせる政所。
ここから綺麗ではない軌道で強引にカミケが政所を捉えて反撃。
さらに政所が下がったところを追いかけて右をヒットさせる。

5R、不意を突いたような右でカミケが政所を捉える。
大きく左フックを空振りしながら、右ストレートは鋭く突き刺す。
密着した場面で強烈にアッパーを撃ち込む政所だが、
頭がガツガツ当たっても勢いよく踏み込んで来るカミケを持て余し気味に。

6R、ジャブで遠ざける政所だが、ゴリゴリ詰めるカミケと撃ち合いに。
ただのラフファイターではなく、上体柔らかに政所のパンチを外す場面も多いカミケ。
ただ、ラウンド終盤には政所が強烈なアッパーを連続で突き刺してラウンドをさらう。

7R、撃ち合いの中、お互いに巧く外し合う中でも、
政所が的確にショートを浴びせていたが
ラウンド終盤、カミケが強烈に右を浴びせて政所が棒立ちに。
連打を浴びるが、撃ち返して押し返す。

8R、カミケの右が強烈に政所を襲う場面が目立つが
政所も撃ち終わりを強烈に襲って反撃。
中盤、カミケが右ストレートを痛烈に浴びせると政所が後退。

時折撃ち込まれる政所の強烈なアッパーにも勢い弱めず、
カミケがグイグイ攻め込む中で試合終了のゴング。

マイジャッジ　77-74　政所

公式ジャッジ
78-75×2
77-74

ゴリゴリのブルファイトを見せたカミケ。
政所の強烈なアッパーに襲われても勢いは止まらず。
上体も柔らかく、政所の拳が空を切る場面も目立った。
決して特攻的なファイトではなく、飛び込んで勝負するファイトを見せた。
終盤には右を効かせてビッグチャンスも手に入れた。

マイジャッジは3ポイント差だったが、減点1ポイント差でもおかしくないと感じた試合。
異国の地でその強さをはっきりと示して見せた。

対して、政所にとってはやりにくい試合となったように思える。
勢いよく飛び込んで来るカミケは一回り小さく、
カミケの固い額が政所のアゴに当たる場面も目立った。
バッティングのダメージは政所の方にあったように思う。

やりにくく、巧いブルファイター。
OPBF東洋太平洋のランカーに相応しい実力の相手に勝ち切ったことは大きいように思う。
強い相手を迎え、しっかりとその力を示した。

まだまだこれから成長していく選手、今後どこまで伸びて行くか、楽しみにしたい。

政所椋　4戦3勝(2KO)1敗
アルビン・カミケ　12戦9勝(4KO)3敗

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